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共産主義の脅威

戦前の日本は、共産主義が国内に
侵入してくることに対して
大変な脅威を感じていた。
世界中を共産主義に染めようと画策する
ソ連主導の国際組織「コミンテルン」
の暗躍も戦争の大きな一因をなした。




●1997年にフランスで発行された「共産主義黒書」で紹介されている、20世紀の共産主義によって殺された人々の概数(単位:万人)…
ソ連(2,000)・中国(6,500)・ベトナム(100)・北朝鮮(200)・カンボジア(200)・東欧(100)・ラテンアメリカ(15)・アフリカ(170)・アフガニスタン(150)

…これらを合計すると、約1億人に達する。その数はファシズムの犠牲者(ナチスは500万人)と比較にならないだけでなく、2度の世界大戦による死者の約2倍である。
           《藤岡信勝 産経新聞》
 (関連書籍「国会議員に読ませたい敗戦秘話」)


●第二次大戦後、世界を二分させた「冷戦勃発」の四半世紀前、日本はすでに共産主義勢力との「冷戦」に突入していたのであった。

  《八木秀次 「図解 一目でわかる現代史」》
    (他著書「国家再生の哲学」)


●コミンテルンは第7回大会(1935年7~8月)以来、日独を公然と敵視し、国際的に敵対行為を活発ならしめてきた。日本はコミンテルンのかかる動きに鑑み、その破壊活動防止のため対策を講ずる必要を感じ、利益を同じくするドイツと提携して対処しようとした。

●これが「日独防共協定」の事情である(1936年11月25日)…同協定は共産主義の脅威と、ソ連の武力圧迫に対する純防御的措置である。
      《中村粲 「大東亜戦争への道 」》


少なくとも第一次大戦期以後、我国の対外行動、即ち紛争・出兵(シベリア)・事変・戦争の殆ど悉く共産主義防御の立場と関連していた事実を再認識すべきであろう。
東亜と日本を共産主義から守らんとした我国には、自ら中共とは別の主張と論理がある。それは結局、アジア共産化とアジア防共の何れが歴史的に正しい選択であったかの問題に帰するであろう。防共という視点を欠いては、近代日本の戦争を語ることは出来ない。 

●日本の防共戦については、当時世界に少なからぬ理解者がいた。その中の最も注目すべき1人は、ローマ法王ピオ11世だ。支那事変勃発後3ヵ月経った昭和12年10月、ピオ11世は全世界、特に極東のカトリック教会に対して「(支那事変での)日本の直接の関心は、共産党勢力のアジア浸潤駆逐に他ならない」として…

①日本の文明擁護の意図を支那が諒解する必要のあることを説き、同時に外蒙よりする凶暴なる(共産主義の)影響を駆逐すること。

②共産主義の危険が存する限り、遠慮することなく日本を支援すべきこと。

③日本軍当局に対しカトリック教会の立場は、全然日本との協力にあることを徹底せしめること。
…等の具体的な指令を発出した。   

●全世界3億3千万のカトリック教徒に君臨するローマ法王庁の右指令に関して、朝日新聞は「これこそ我が対支政策の根本を諒解するもの、知己の言、百万の援兵にも比すべきであって、英米諸国における認識不足の反日論を相殺して尚余りあるというべきである」と絶賛した。

●東京裁判は共産主義論争を禁じたが故に、日本が戦争に赴いた原因は遂に解明されず、侵略国家の烙印のみが残された。とまれ、アジアにおいて防共のために戦ったのは、日本をおいて他にはない。
        《中村粲 正論2005/10月号》


ソ連共産党はロマノフ王朝の一族全部を殺害したほか、共産主義に賛成の意思表示をしない人民を数年間にわたって7百万人も殺害したとされている。日本にもそうした情報は入っていたため、治安維持法が制定された。

     《渡部昇一 「日本を虐げる人々」》
(他著書「日本を誣いる人々 祖国を売り渡す徒輩を名指しで糺す」)


●共産主義が日本を侵さなければ、大正デモクラシーのまま日本は進めたと思っている。5.15事件も2.26事件もなく、シナ事変も大東亜戦争も避け得たであろう。
        《渡部昇一 「日本の正論」》


●大東亜戦争に至るころ、「右翼」の衣を着た、そのじつ統制経済派や親ソ派であった革新エリートが多数を恃み、横暴を極めた。それら「左翼」知識人の本性を林達夫は「怪奇な観念的凶器をふりかざして大道を闊歩する思想的テロリスト」と見抜いた。          

      《中川八洋 「『名著』の解読学」》
       (他著書「悠仁天皇と皇室典範」)


●北一輝は「対外国策ニ関スル建白書」(1932年)で…「ソビエト・ロシアが日米戦争を好機として、即刻日本攻撃を開始するのは、別にアメリカを応援しようと思うからではない。そうではなくて共産主義による『世界革命』という論理に従って、日本攻撃をすればアジア攪乱がひきおこせ、それは世界攪乱につうじてゆくと考えてのことだ」と言った。
         《松本健一 「日本の失敗」》


世界各国は共産主義に深刻な脅威を感じ、国政に責任を負う指導者たちはひとかたならず防共政策に腐心していた。アメリカでさえ、共産主義の脅威に対して躍起になっていた当時、日本とドイツが防共のために協定を結んだことがどうして悪いのか。それがどうして「侵略行為」だといえるのか。   

●パール判事…「今日においてさえ、ほとんどあらゆる国は、自国の共産党員が国内暴動をもって政府を倒壊させるのではないかという危惧を抱いている。またすべての国家は、その世論が影響され、それによって、その伝統的生活様式が覆されることを懸念している。責任ある地位に立つ者の多数は<中略>士気道徳の悪化の脅威は眼前にあると信じている」
   《田中正明 「パール判事の日本無罪論」》


●日本が東アジアにおける防共の砦であったが、その砦が日本の敗戦によって破壊された結果、大戦後のアジアの状況が示している通り、共産主義によってアジアは蹂躙されてしまった。冷戦後も東アジアだけは依然として共産党の独裁国家が残った。
       《入江隆則 正論2005/10月号》


共産主義を脅威と見なした戦前の日本人の判断こそが実は正しかったのであり、この点に関しては米国には「弁解の余地のないまでの認識不足」(ジョージ・F・ケナン)があったと言わざるを得ない。

●ロシア革命直後の1920年、共産パルチザン(遊撃軍)による襲撃で邦人7百余名の犠牲者を出した尼港事件で、日本人は共産主義の脅威を知った。
       《勝岡寛次 正論2005/11月号》







イギリスの例でいえば、既に1920年代前半に、「共産主義の脅威」とは基本的にコミンテルンなどを通じての国際政治的脅威との見方がなされ、「マスク作戦」などのようなグローバルな共産主義ネットワークの監視、特に通信傍受や暗号解読に重点を置いた脅威への対処が図られ、それが共産主義への対処において決定的な役割を果たした。

●他方、日本の治安維持法は、その立法の趣旨において、そうしたインテリジェンス的な観点が軽視されたが為に、「特高警察」に代表されるように処罰と法執行に傾く運用が主流を占め、一般国民や学生への「思想取締り」的な側面が重視され、逆に社会の上層部や権力エリート層へのインテリジェント的な観点からの監視が全く疎かになり、国家中枢にまで至る共産主義の思想と工作を浸透させてしまった。
       《中西輝政 諸君!2007/9月号》


●治安維持法は、コミンテルン規制法として立法されていた。
《中川八洋「連合艦隊司令長官 山本五十六の大罪」》


●ゾルゲ(コミンテルンのために働くソ連のスパイ)が日本に与えた影響…

①ノモンハン事件の時、ゾルゲは日本軍の攻撃拠点を知り、前もってソ連に通報していた。そのために日本軍はソ連軍の大戦車部隊によって大敗した。そのころ日本では、北進してソ連を攻めるか、南進して欧米植民地を手に入れるかで対立していたが、この大敗で陸軍内の北進論は弱まった。

②ゾルゲと尾崎秀実は、近衛内閣に対しても「北進しても蒙古やシベリアには資源が少ない。それに対して南進すれば豊富な資源がある」と説得した。

   《藤岡信勝 「教科書が教えない歴史」》
(他著書「通州事件 日本人はなぜ虐殺されたのか」)


●尾崎秀実=朝日新聞上海特派員(1930年夏にゾルゲ諜報団に加入)。1934年秋、東京朝日新聞本社の政治部へ転勤。

●尾崎は近衛グループの一員として迎えられ、第一次~第三次近衛内閣のブレーン的役割を果たすようになる。(内閣嘱託や満鉄嘱託の肩書きもついた)

●開戦直前までの約5年、日本の重要国策が洗いざらいゾルゲのチャンネルを通じて流出していた。
       《秦郁彦 「昭和史の謎を追う」》
       (他著書「日中戦争史復刻新版」)


●ゾルゲ談…「尾崎と中国共産党の間には、明らかに密接な関係があった」
         《尾崎秀樹 「ゾルゲ事件」》
          (他著書「上海1930年」)


●吉田茂は、昭和陸軍の横暴の延長線上に、共産主義革命への転化があると考えた。
         《西部邁 「大いなる説得」》
          (他著書「大衆への反逆」)

●2.26事件のときに日本に駐在武官を置いていた国(13ヵ国)は、いずれも本国に克明な報告書を送っている。ここには、この革命には共産主義者の策動があるかもしれない、と書かれているケースがあるという。

●日本国内でも、第一師団の決起将校の1人が事件の3,4日前にソビエト大使館員と会っていたという類の話がある。事実かどうかわからないが、そういう話が飛び交い、各国の駐在武官が共産主義者の策動を疑うというのは、客観的にはそう分析するほどのある種の状況があったといえる。つまり青年将校の至純の情が極点まで行き着いたとき、彼らに見えていないのは政治であり、そのときに巧みに利用するのもまた政治なのだ。 
              《保阪正康 〃 》


●大衆運動家より秘密党員やスパイの方が多かった。尾崎秀実なんて氷山の一角。実はあの背後に、支配エリートの内部にとんでもない勢力がずっと生きていた。(財界・政界に)西園寺から始まって何百人とコミンテルンの細胞がいた。あまりに多すぎてとても全部は摘発できない。やったら華族・皇族までつかまえなければいけないような状態であることを発見するから、やれなかった。
       《牧田吉明 「時代に反逆する」》


●近衛上奏文(昭和20年2月)…
◇「敗戦しても国体は護持できる。それより共産革命が起こるのが心配だ」
◇「特に憂慮すべきは、軍部内一味の革新運動にあり」
◇「そもそも満州事変・支那事変を起し、これを拡大して遂に大東亜戦争にまで導き来れるは、これら軍部一味の意識的計画なりし事、今や明瞭なり」

●近衛が言わんとしているのは、陸軍の中にコミンテルンに気脈を通じているやつがいて、日本を革命化しようと計画しているんだと。
     《半藤一利 文芸春秋2005/11月号》


防共回廊とは、旧帝国陸軍が極秘で推進していたユーラシア戦略である。満洲人のラストエンペラー・愛新覚羅溥儀を擁立した満洲帝国の建国に引き続き、モンゴルの王族ドムチョクドロンプを擁立した蒙古聨合自治政府(現在の「内モンゴル自治区」)の設立、さらにはウイグル人による東トルキスタン共和国(現在の「新疆ウイグル自治区」)の独立運動を支援する。
…こうしてユーラシア大陸の深奥に反共親日国家群を回廊のごとく樹立していくことによって、ソ連共産主義の南下を防ぎ、中国共産党への補給を遮断し、アジアの共産化を防止するという壮大な構想であった。

●敬虔な信仰心をもつムスリムは、無神論を掲げて宗教を弾圧する共産主義とは絶対に相容れない。そこに着目し、日本がウイグル、さらに西方イスラーム圏と連携することによってソ連の拡張主義を牽制するというのが、防共回廊の眼目であった。

●米国、ソ連、中国などの連合国は、自分たちに都合のよい東京裁判史観を日本に押しつけた。日本が主導した満洲、内モンゴル、東トルキスタンの独立運動は、日本による「侵略」政策の一環だったと断罪され、日本の支援を受けた独立運動の指導者たちは、日本に雇われた「傀儡」だったと矮小化された。

防共回廊構想は決して日本人の独善ではなく、それを正面からしっかり受けとめる他者がたしかに存在していたのだ。なかでも、イスラーム信仰に裏打ちされた揺るぎない反共精神を堅持するウイグル人は、防共回廊の最適なパートナーであった。一方、ウイグル人の側から見れば、ソ連、中国という二大強敵と戦うために、自らの意思で、自らの戦略に基いて日本との連携を求めたのである。これを日本の傀儡視するのはウイグル人の自主性を無視し、民族としての誇りと尊厳を侮辱することにほかならない。

●大戦中、米国は日本が孤軍奮闘して取り組んでいた防共回廊の意義を理解せず、ソ連よりも日本を敵視し、こともあろうにソ連と手を組んで防共回廊を叩き潰した。
その結果、ソ連の援助を受けた中共が中国大陸を支配し、東トルキスタン、内モンゴル、チベットが植民地化され、さらには北朝鮮と北ベトナムまでもが共産化されてしまった。

もし防共回廊が成功していたら、中華人民共和国も朝鮮民主主義人民共和国もベトナム民主共和国も成立することはなかったはずだ。米国は、朝鮮戦争もベトナム戦争も戦う必要はなかったであろう。
第二次世界大戦で戦うべき相手を間違えた米国は、そのために戦後、膨大な人命と莫大な国費を失うはめになった。なんという皮肉であろうか。世紀の愚行といっても過言ではない。 
        《関岡英之 WiLL2014/2月号》


●マルクス主義は、自分は歴史的真理の執行者だから、その邪魔をする人間は殺してもいい。
ナチは特定の人しか狙わなかったが、共産の場合は誰もが被害者になってしまう。

《猪木正道 「『諸君!』の30年」》(他著書「軍国日本の興亡 日清戦争から日中戦争へ」)


共産主義というのは、世界中の金持ちを皆殺しにすれば人類は平和に暮らせるという危ない思想です。世界中のインテリがこの思想にかぶれていました。

●1919年3月、レーニンは国際共産党(コミンテルン)を結成します。世界中で革命を起こし、政府を暴力で転覆して金持ちを皆殺しにしようとする目的を掲げた工作機関です。ここから約25年間、コミンテルンは世界中の政府にスパイとして入り込んで、歴史を攪乱することとなります。
    《倉山満 「嘘だらけの日中近現代史」》

「日本共産党」も参考に(管理者)