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賠 償

戦後すぐに結ばれた各条約で
日本はすでに国家間の賠償を
済ませているはずだが、
それでも難癖つけて個人への賠償を
言い立ててくる隣国…



●近代戦争史においては、敗戦国が戦勝国に「国家賠償」を支払うのが普通のやり方で、戦争で被害を受けた戦勝国の市民一人一人に「個人賠償」するなど聞いたことがない。

●韓国に対しては、戦争をしていないから賠償も支払っていない。しかし「日韓基本条約」締結時(1965年)に、当時の朴大統領に対する気持ちから、5億ドルという協力金で支払った。
        《西尾幹二 「国民の歴史」 》


●韓国人は「日韓基本条約の段階で無理があった」と言うが、無理があろうとなかろうと、両国政府が互いに調印したからこそ成立した話であり、一旦締結した条約について無効を主張したりすれば、国際関係は収拾がつかなくなるだろう。

●日本もサンフランシスコ条約の第19条に、戦争によって生じた問題に関して日本は「全ての請求権を放棄」するように決められている。(被爆者の治療を日本が負担している等)今になってたとえ数々の不満を感じたとしても、一旦締結した条約は忠実に守っている。これが世界平和のプラスと判断している。

   《上坂冬子 「歴史はねじまげられない」》
     (他著書「死ぬという大仕事」)


●朝鮮と台湾は大東亜戦争とは何の関係もなく、日本としてともに戦った地域だから、賠償を云々する自体成立するはずがない。日本としては、遅れた朝鮮と台湾を譲り受け、40年間にわたって大投資した挙げ句、賠償を支払わなければならないとは…。

   《キム・ワンソプ 「親日派のための弁明」》
             (他著書「娼婦論」)


●「戦後補償」訴訟で、「被害者」が日本国に損害賠償請求を認めさせるには、法律論で3つのハードルがある…
 ①国際条約や二国間条約・協定に照らした際の
           「個人賠償請求権の有無」
 ②「国家無答責」
 ③「除斥期間・時効」
       《高池勝彦 正論2004年11月号》


●『日本の内と外』(伊藤隆著)…

「…日本の降伏と同時に、ソ連兵は中国人通訳をつれて、集中していた日本婦人のいる部屋部屋を見て回り目星をつけておいて、夜が来ると鷲掴みにして女を連れていった。彼女たちは野獣のようなソ連兵の暴行を受け、翌日放心状態で帰ってきた。

一夜に十数名のソ連兵の輪姦にあった者も珍しくなかった。そのために発狂したり、自殺した者が続出した。ソ連兵の暴虐はますますひどくなり、固く戸を閉めた婦人部屋の戸や窓をたたきこわして乱入し、次々に拉致していった。毎日毎夜の暴行に耐えかねた婦人達は頭髪を切って男装し、難を逃れようとしたが駄目だった」

●敗戦日本の婦人は、この事実をどこに訴えるわけでもなく、ましてや補償など口にしたこともない。戦争というものが、勝った側のみ有利で、負けた側は半世紀どころか未来永劫にわたって謝罪と補償を要求される。
  《上坂冬子
    「日本の正論—21世紀日本人への伝言」》


原爆の補償については、日本はアメリカに求めてはいけない。なぜなら、日米は国家間で平和条約を結んだのだから。それ以前のことには遡らないというのが取るべき態度である。
  《渡部昇一 「渡部昇一の『国益原論』入門」》
       (他著書「日本の歴史」)


●日本の新聞も謝罪しろ、謝罪しろと主張するなら、賠償金として年間に国民1人当たりいくら増税をすべきか、試算した上で具体的に提言すべき。

●インテリが自虐趣味に耽るのは勝手だが、中国に対する謝罪が足りないとか、賠償を支払うべきだというのだったら、その言い出しっぺ自身がまず自分の家屋敷売り払って贈ればいいと思う。毎月の自分の給料半分はたいて、生活費すれすれにして謝罪するという態度を自ら示さなければ説得力がない。(東大の和田春樹教授や大沼保昭教授など)
   《加地伸行 「日本と中国 永遠の誤解」》

●しかし謝罪・賠償を叫んでいるインテリの場合は、逆にそういうことを書くことによって原稿料を稼いでいるわけだから本末転倒。それはまあ商売だというところがある。
             《稲垣武 〃 》


●加害・被害の双方を純粋な個人と考えると、日本人であるとか中国人であるとかという立場は関係ないから、今日の大部分の日本人にとって、赤の他人が別の赤の他人に害を加えたことになる。1920年代にあるロシア人が別のロシア人に害を加えたと同じ。この場合、補償の話など出ないのは当然。

●しかし自分が責任をとらなくてはならないような気がするのは、結局同じ日本人であるとか、同じ中国人であるという国民というカテゴリーで考えているから。同じ日本人だから責任が生じる、同じ中国人だから補償要求の権利がある、というふうに国民のカテゴリーに立って行動するとなると、結局、国民としての行動を国際的に代表するのは国家だから、これは国家間の賠償問題になる。だから戦争責任の場合、法理論上、一個人が相手方の国家に対して賠償請求することは成り立たない。

●慰安婦にされた人に1人200万円支払うとなると、中国には日本軍の侵攻によって死にましたとか、身体に障害を受けたという人、またその遺族というのが何千万人もいるわけで、その際の補償に必要なお金は膨大な額になる。日本国民の一世帯当たりの負担が数百万円、補償が1人1億となるともう天文学的な数字となり、消費税を20%くらいに上げなければ対処できない。

       《坂本多加雄 「昭和史の論点」》
    (他著書「問われる日本人の歴史感覚」)


●「敗戦国にのみ賠償責任がある」ということこそ、まさしく国際正義が「力の体系」を出発点としていることを如実に示している。

《中西輝政 「日本の『敵』」》(他著書「なぜニッポンは歴史戦に負け続けるのか」)


日本から被害を受けたという人は、賠償金から各国政府が支払うことになっている。日本がまとめて払った金から、ちゃんと慰安婦や軍属に分配するのは、その国の政府の仕事なのだ。

●ちゃんとした国なら、日本が個人にまた賠償するなんてぬかしたら、内政干渉だって怒る。日本が個人に金を出すというのは、その国にはちゃんとした政府がない、適正な分配をする能力がないって、ケンカを売っているのと同じ事だから。

●連立政権の首相になった細川が、人気とりに「先の大戦は侵略戦争だった」と発言してから、謝罪だの賠償だのの騒ぎが始まった。
       《福田和也 「人でなし稼業」》
         (他著書「魂の昭和史」) 


●終戦の直後、中華民国の総統・蒋介石は、日本に対して賠償を要求しない、と公式に声明した。
よって、北京政府は絶対に賠償を受け取れない。それを一旦受け取ったが最後、北京政府は正統政権としての面目を失うことになる。

    《谷沢永一 「自虐史観もうやめたい!」》
 (他著書「歴史が遺してくれた 日本人の誇り」)


●賠償でいうならば、中国や米英等の白人国家が他国及び被征服民族に支払わなければならない賠償額は、日本の比ではない。武器輸出を行い、殺人に手を貸している国々も然りである。
      《山口令子 「だまってられない」》
(他著書「「気」にはあなたを激変させる力がある! 心とからだの“浄化”と“強化” 」)


●左派が謝罪謝罪と言い続けるものだから、「そうか、日本人どもはいまだアジアとの和解を手にしていないというのか。しめしめ、ならば俺たちも」というわけで、日本との戦争にまるで関係なかったイラン人まで居丈高になり、今度はイギリス人やオランダ人までもが便乗して賠償賠償と言うようになった。マンガだ。日本にいいがかりをつければ金になるという、それこそ神話が世界中に広まってしまったのである。

  《石堂淑朗 「日本人の敵は「日本人」だ」》


●中・韓・米・ロにとって、「戦前の日本は悪」でないと、日本から金を引きずり出せない。
   《小林よしのり SAPIO2002年10月23日号》


日本に談じこめば、とにかくおカネが出そうだというイメージが、世界中に広がっているらしいのは困ったもの。第二次大戦中の捕虜虐待で40年前に日本から受け取った補償金が少なすぎたから、追加分を払ってくれというイギリスの例もあるくらい。

         《秦郁彦 「現代史の争点」》
  (他著書「慰安婦問題の決算 現代史の深淵」)


●日本のアジア12ヵ月に対する賠償・準賠償に限っても、総額は約15億ドル(1ドル360円換算で約5,400億円)に上る。昭和30年度の日本の当初の予算規模は9,914億円だったから、決して小さな額ではない。
なぜそれが、「日本は何もしていない」ことにされてしまうのか。 

《八木秀次 「日本を虐げる人々」》(他著書「日本を嵌める人々 わが国の再生を阻む虚偽の言説を撃つ」)


戦後日本があの苦しい賠償支払いを、歯を食いしばって進めた時代を知らない若い世代の日本人や周辺の国々の間に「戦争責任」が浸透していった。
        《中西輝政 「日本の『敵』」》


●日本の場合は…
①台湾・朝鮮・サハリン・千島列島などの領土を放棄した。
②東京裁判において、戦争犯罪容疑者が裁かれた。(その他BC級戦犯はアジア各地で裁かれた)
③ビルマ・インドネシア・フィリピン・ベトナムなどに賠償を払った。

●中国との間では…
①1952年 : 中華民国政府を中国全体の正統政府と認め、条約を結んで国交を回復した。その時、蒋介石は賠償を放棄した。それは蒋が中国の正統政府という地位を重視したからである。

②1972年 : 中華人民共和国と国交を正常化。賠償は放棄した。これも日本が人民共和国を正統政府として認めたからである。しかしODAが実質の賠償となり、中国の発展に極めて有効だった。(3兆円 内無償援助1400億円)

●経済援助を経済発展に結びつけた点で、日本以上に成果を挙げた国は少ない。我々は家や車を買うときローンを利用する。タイミングのよい低利のローンはまことにありがたいものである。日本が提供したのはそれである。
日本は全ての責任を果たしたのである。
       《北岡伸一 中央公論2005/6月号》
 


●日中共同声明では、「中日両国民の友好のために、日本国に対する戦争賠償の請求を放棄することを宣言する」。またサンフランシスコ条約を準用した日華(台湾)平和条約が成立したことで、中国人の日本に対する請求権問題は解決したとみなすことを、中国政府も日中共同声明を締結する過程で確認していた。

   《石川水穂 藤岡信勝 正論2004/11月号》

●さらに言えば、個人の請求権を放棄すると書いてないとしても、戦争被害に関しては講和条約が締結されていれば、個人が加害国に対して賠償を請求する権利はないというのが国際法上の通説である。
これが可能ならば、紛争の火種を残してしまうという考えから。戦争を回避するという人類全体のより大きな正義にかなうとすれば、個人の市民法的レベルの正義を犠牲にするに等しい結果になっても、やむを得ない。
           《高池勝彦  〃 》


●中国は実際のところ、賠償金などを遥かに上回る、満州・台湾を獲得し、戦後はこの2地域の近代的遺産を食い潰してきたのだから、逆に日本から取りすぎである。
       《黄文雄 「靖国と日本人の心」》
  (他著書「『日中戦争』は侵略ではなかった」)






●多大な賠償金を課したベルサイユ条約でドイツに復讐主義が芽生え、第二次大戦の引き金になった反省から、連合国は日本に賠償金を請求しないことを申し合わせた。このため中国(当時の中華民国)も、対日賠償請求権を放棄した。

  《屋山太郎 「なぜ中韓になめられるのか」》
    (他著書「安倍晋三興国論」)


総額6兆円とも言われている中国への援助というのは、国家間で交わされた援助額としては”人類史上最大”と言える途方もない額である。
     《井沢元彦 「逆説のアジア史紀行」》
       (他著書「逆説のニッポン歴史観」)


台湾政府は日本と戦後交渉をしていない。没収した日本資産が巨額だったから。
韓国とは1965年に交渉し、数字を付き合わせたら、日本の方がお金をもらわないといけないから払って欲しいと言ったが、韓国は居丈高に、そんなものは帳消しだ、ということで日本の方が8億ドル(当時)を払った。(日本は国家予算の40%を投下した年もあった)

  《日下公人 養老孟司
         「『バカの壁』をぶち壊せ!」》
           (他著書「こまった人」) 
 


●日韓基本条約では、「国民に対する全ての請求権に関しては、主張することはできない」とあり、国民の請求権は消滅している。
        《藤岡信勝 正論2004年11月号》 


●通常、隣家とトラブルになって民事裁判で争った場合、判決が出て賠償金を支払った後も繰り返し「謝れ、謝り方が足りない、反省していない」・「もう少しカネを寄越せ」という話はあり得ない。そんなことをしていたら、かつての「被害者」が「加害者」として裁かれる。
       《八木秀次 諸君!2005/8月号》


中国・韓国は明らかに近代以前の発想をしている。近代法では、一度合意に達して契約を結べば、過去は振り返らないのが大原則。

●しかし古代・中世は違う。例えば自分の所有物を誰かに売ったとしても、元の持ち主にそれなりの事情があれば、取り戻しに行けるという場合がある。このように人間関係や心情を法律に反映させるのは、古代や中世ではよくあったこと。
       《橋爪大三郎 諸君!2005/8月号》 


●裁判に一事不再理という取り決めがある。一度判決で決まったことは、二度と裁判しないという不文律である。講和条約にも同じ性格がある。

  《石堂淑朗 「日本人の敵は『日本人』だ」》


●「国家無答責の原則」=戦前の日本の憲法下では、国が犯した「犯罪」に対して国は責任を問われないということになっていた。よって戦争に関する訴訟は国家無答責時代のことだから、訴訟は門前払いになる。(現憲法下では国家賠償法ができた)

         《秦郁彦 「昭和史の論点」》


戦後の日本は「役場の小使い」(司馬遼太郎)のように黙々と、アジアの平和と繁栄のために尽くしてきたのである。経済復興から高度経済成長に伴い、アジア各国との貿易量が増え、さらに各国への直接投資が進んだ。

●日本が先頭に立つことで、韓国・台湾・香港・シンガポールのアジアNIES(新興工業経済地域)が頭角を現し、続いてASEAN(東南アジア諸国連合)が浮上。この雁行型の経済成長を続けることで、21世紀に世界で最も成長が期待される地域となった。

   《屋山太郎 「なぜ中韓になめられるのか」》
 


昔、悪いことをして懲役になった人がいたとする。刑期を終えて出所した後は、更正し真面目に働き、罪滅ぼしに寄付も沢山している。その人を「お前、昔、強盗をしただろう。ばらされたくなければ金を寄越せ」と脅すような人がいたとしたら、普通そういう手合いはヤクザ・ゴロツキ・クズと呼ばれる。
         《編集部 諸君!2006/5月号》


●サンフランシスコ平和条約の調印で、蒋介石・中華民国が接収した日本の在外資産は、現在価値で見れば…
  中国本土:6兆3千億円
  満州:10兆6千億円
  台湾: 2兆3千億円   = 計20兆円

近くになるとする試算もある。今、満鉄・鞍山製鉄所・撫順炭鉱・豊満ダム・大連港・その他発電所や重工業施設を新たに建設したら、一体いくらかかることか。この接収資産が莫大だったからこそ、蒋介石は「以徳報怨」との名ゼリフで戦時賠償請求権を放棄したのだ。このうち台湾分を除いて中国に引き継がれて、現在も稼働中だ。これらが中国近代化を助けた。

●日中交渉の過程で、当時の周恩来首相が一旦は蒸し返そうとした賠償問題は、共同宣言では請求権放棄が明記された。だが裏協定で実質上は戦時賠償の”二度払い”となるODA方式が決まり、今日に至っている。

●中国はこのODAにより、北京・上海の新空港、北京の地下鉄、重慶のモノレール、青島港の建設などインフラ整備を成し遂げた。全土の鉄道電化でも総延長の約26%、1万トン級以上の岸壁整備についてもその約11%が日本のODAによる。

       《佐々淳行 産経新聞2005/6/15》
 (関連書籍「国会議員に読ませたい敗戦秘話」)


●カンボジアやベトナムではODAで橋をかけたりすると、彼らは祈念碑を立てたり、時には切手まで発行して日本からの援助を国民に知らせようとする。中国は全く知らせない。
     《平沼赳夫 SAPIO 2005年7月27日号》


●日本の中国への凄まじい援助…
 ◇北京国際空港/上海浦東空港/西安空港/
  蘭州空港
 ◇北京-秦皇島鉄道全線/重慶モノレール/
  北京の地下鉄網
 ◇北京から万里の長城に至る高速道/
  上海-無錫への高速道/延安~重慶に至る道
 ◇宝山製鉄所/秦皇島の港湾施設・大規模な
  肥料工場
 ◇他に民間から、松下幸之助が家電生産ラインを
  丸ごと寄贈したり、ヤオハンが全財産を置い
  ていったり。

●おかげで中国は文革の殺戮も終わり、大躍進の飢餓も消えた。経済は安定し、90年代後半からは年間2桁の経済成長を誇ってきた。

●しかし、「中国に経済援助をし、雇用を創出し、社会を安定させること」が日本に安全につながらなかっただけではない。日本が中国を安定させたために、東アジア諸国もまた、危険な隣人・中国に怯える結果になった。安定した中国は潤沢な資金を使って、例えば軍事面では人工衛星をミサイルで破壊して喜んでいる。
《高山正之 「『モンスター新聞』が日本を滅ぼす【電子書籍】」》


【2017年1月24日更新】

●思えば、日本とは大変な国だ。「詐欺と脅しの常習犯」を隣家に抱え、引っ越すことすら出来ないのである。慰安婦問題「日韓合意」を裏切り、10億円をせしめた「やらずぼったくり」の国・韓国と、それに翻弄される日本。

「これこそが韓国の約束を守らない体質。“ゴールポストを動かす”と揶揄されてきた体質そのものです」と述べるのは、元毎日新聞論説委員でソウル支局長も務めた下川正晴氏である。
「そもそも、1965年の日韓基本条約で韓国側は総額8億ドルの援助を受け、日本に対する一切の請求権を放棄した。それにもかかわらず、韓国は後に“慰安婦問題が新たに出てきた”と賠償を求めてきたのです」

●これに日本が譲歩し、95年、「アジア女性基金」を設立。総理がおわびの手紙を出し、民間の寄付によって償い金を支給した。

●が、「韓国はそれでも謝罪と賠償を要求し続けてきた。仕方なく再度おわびを述べ、支援金を出したのが一昨年の日韓合意。しかし、今回これも破られたのですから、計3度、日本は約束を反故にされたことになる」(同氏)

●「戦後の日韓関係は、対日裏切りの歴史と言えます」と言葉を継ぐのは、産経新聞の黒田勝弘・ソウル駐在客員論説委員。
「竹島問題も、国交正常化時に“棚上げ・現状維持”で了解したにもかかわらず、後に島に埠頭を建設、次いで、民間人の往来を自由化して観光地化し、あげくに2012年には、李明博大統領自らが島に上陸してしまいました」

●その李明博政権では「日韓軍事情報保護協定」が、国民の反対が多いという理由で、「ちゃぶ台返し」。調印わずか1時間前のことだった。

●「そもそも、韓国は法よりも情緒が優先する国なのです。国同士の約束があっても、国民感情が反発すれば、そちらを優先する」(元時事通信ソウル特派員の室谷克実氏) 「21世紀の世界に適合していない。あの国を信じてはいけないのです」(同氏)
          《週刊新潮2017年1月19日》






【2019年10月20日更新】

何かと韓国側の主張を擁護する朝日新聞。
「徴用工判決」でも、ドイツとポーランドの例を挙げて、理不尽な韓国の要求に対して下記のように理解を示している…



朝日新聞2019年10月5日
(多事奏論)ポーランドの対独要求
       「100兆円賠償」不満の根底は

●韓国の司法は、韓国が日本の植民地であった戦時中、日本の本土で働いた元徴用工について、日本企業に賠償金を支払うよう命じた。

●日本政府や企業は、65年の日韓請求権協定で「元徴用工への補償問題は解決済み」との立場である。

●韓国側には、請求権協定は韓国の軍事独裁政権下で結ばれたものであり「民主的ではなかった」との不満がある。


しかし、日韓が「解決済み」としているのは1965年の協定だけではなかった!
以下をご覧いただこう。(管理者)



  安倍首相が韓国を信用しない理由

●日本政府は繰り返し朝鮮人戦時労働者の補償は1965年の協定で解決済みだと主張している。
実は、盧武鉉政権も日本の主張に同意していた。証拠文書が私の手元にある。政府資料「韓日会談文書公開後続対策に関連する民官共同委員会報道資料」だ。
委員会には文在寅氏も委員として参加していた。これをみれば文政権の約束違反がよく分かる。

●盧武鉉大統領は2005年、政府として1965年の請求権協定の効力範囲に関する公式見解とそれに基づく政府の対策を議論し、確定するために上記の共同委員会を組織した。

●共同委員会は、2005年8月26日に次のような政府見解をまとめたことを「報道資料」で公開した。その文書の主要部分を訳出する。

●請求権資金を通じて日本から受け取った無償3億ドルは個人財産権(保険、預金など)、朝鮮総督府の対日債権など韓国政府が国家として持っている請求権、強制動員被害補償問題解決性格の資金などが包括的に勘案されているとみなさなければならない。

政府は受領した無償資金の中の相当な金額を強制動員被害者救済に使用しなければならない道義的責任があると判断する。

●しかし、'75年のわが政府の補償当時、強制動員負傷者を補償対象から除外するなど道義的次元で見るとき、被害者補償が不充分だったと見る側面がある。

●政府はこのような委員会の論議結果を土台にして長期間、苦痛あじわってきた強制動員被害者の痛みを治癒するため道義的・援護的次元と国民統合の側面から政府の支援策を準備することにした。


●これを読めば、日本が提供した3億ドルに戦時労働者への補償は含まれていたとする政府公式見解を、文在寅大統領が委員として参加した政府委員会が公表したことが誰にもよく分かる。

●この見解に従って、盧武鉉政権は72,631人に合計6,200億ウォン(今のレートで約570億円)の慰労金・支援金を支給した。これで本当にすべてが終わったはずだった。

●私は繰り返しこの文書について拙著「でっちあげの徴用工問題」などで紹介してきた。日本政府も昨年10月の不当判決後、韓国政府に対してはもちろん、国際社会に対してもそのことを訴えてきている。日本のマスコミも少しずつだが書いてはいる。

ところが、韓国では昨年10月以降、この文書を取り上げた新聞、テレビは一つもなかった。朝鮮日報が7月17日になって、小さな記事で事実関係だけを書いた。本来、この文書について報じるなら、日本が約束を守れと言っていることは正しいと書くべきだが、それはせず、他の記事や社説では不当な経済報復はけしからんと日本非難を続けている。

●そして驚くことに、朝鮮日報の報道について大統領府のスポークスマンが「民官共同委資料一部の内容だけ歪曲・抜粋した」と非難し、与党「共に民主党」の「日本経済侵略対策特別委員会」委員長が「朝鮮日報は安倍の機関紙か。個人請求権が消滅したというフェイクニュースを生産」と攻撃した。

こうしたやりとりを見ると今の韓国を信じることができないと安倍首相が判断した理由がよく分かる。
         《西岡力 正論2019年9月号》




【戦争責任】
戦争責任/日本だけの特殊な対応
アジア諸国に対する謝罪/そもそも何を謝らなければならないのか
村山談話/その怪しい出自
日本の戦後賠償/根拠と際限のない要求
戦争責任に対する他国の振る舞い/これが国際基準だ