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靖国問題の煽動者

そもそも中国も韓国も、
当初はA級が合祀されたからといって
首相参拝を批難していたわけではない。
ではいつから隣国の批判は始まったのか…


●1980年の中曽根公式参拝の前、朝日新聞(8月7日付)が煽動して「(靖国問題を)中国が厳しい視線で凝視している」と報じた結果、中国が大騒ぎし8月14日に中国外務省スポークスマンが「アジア各国人民の感情を傷つける」と初めて公式に反対の意思表示をしたのだ。その最中に「A級戦犯」云々の話が、”後知恵”として出てきただけなのだ。
       《岡崎久彦 諸君!2005/8月号》



●78年にA級戦犯を合祀したから中国が反発した、も大ウソである。反発したのは日本国内の左翼だけで、合祀の後も大平が3回、鈴木が8回、中曽根が9回参拝したが、中韓は全く騒いでいない。
問題は戦後40周年の85年8月15日、中曽根10回目の参拝だった。中曽根は「戦後政治の総決算」の一環として「靖国神社公式参拝」を実現すると大々的にぶち上げ、懇談会で法学者などに討議させた。その結果は「首相の参拝は合憲」。

●それに対して朝日は7月末から騒ぎ出し、8月7日には「中国が厳しい視線で凝視している」「中国の反発が予想される」と書いているが、不思議なことに具体的に中国人が靖国について言及している箇所はない。
→期待に応えて人民日報が8月10日付で不快感を表明。
→さらにそれを朝日が輸入して騒ぐ。
→8月14日には中国外務省が初めて公式に参拝反対を表明。
        《小林よしのり 「靖國論」》



朝日は79年のA級戦犯合祀報道以来85年までの6年間、合祀に反対する社説を1本でも書いたことがあるか。(公人か私人かという「政教分離」の憲法違反かどうかという問題はあったが)
         《澤英武 正論2006/9月号》



●靖国が、空前の20万5千人の参拝者で埋め尽くされたのが、05年の終戦記念日だった。早朝から参拝者の波は途切れることはなかった。参道の長蛇の列は神門外まで続き、参拝まで長時間かかることを悟って参拝を諦めた多くの人もいた。
ところが、なぜメディアは空前の参拝者で埋め尽くされたことを報道できなかったのであろうか?NHKが報道したとき、政治家への愚劣で無意味な質問の代わりに、なぜ参拝者へのインタビューを流せないのであろうか?
     《西村幸祐 「『反日』の超克」
        他の著書「「反日」の構造」》



●私は中曽根の公式参拝を理解してほしいということを胡耀邦に頼みに行き、その結果、批判のトーンを抑えるくらいはしようという話になった。ところがその後、社会党の代表団が訪中して火を付けて歩いた。北京では今後の日中友好が大事だから報道を抑制したにもかかわらず。
《野田毅 テレビ朝日「サンデープロジェクト」2005/6/12》


●2005年10月17日、小泉首相が靖国参拝では、「私的な参拝」であることを演出した…

◇本殿には上がらず、拝殿所前で賽銭を投げ入れて一礼し、記帳もせずに献花料も納めない。

◇会見では「平和を願う一国民として参拝した」とし、公務ではなかったと明言している。

●これに対して朝日10月17日夕刊で浦部法穂・名古屋大大学院教授は「公用車を使い、厳重な警備の中で参拝しており、これまでと何ら変わらない」とコメントしている。
…首相というものは我が国で最も重要なVIPの1人で、私的なレジャーに出かける時でもSPの警護がつくのが普通である。首相が自分の携帯で官邸にタクシーを呼んで1人で靖国神社に出かけるなど、現実的にはありえない。

●「私的といっても平日の昼間で、勤務時間内」という声もあるが… 総理大臣がサラリーマンのように日曜から金曜まで国会に出勤してタイムカードを捺し、土日は休みをとっていると考えているのだろうか。国会期間中に参拝したのなら「公務」といえるが、そうではなかった。総理に公務がない日、時間を休みにするだけで、これも常識で考えればわかることである。
     《井沢元彦 SAPIO2005/11/9》


※関連ページ : 朝日新聞の「反日的言動」も参考に

【靖国参拝】
靖国神社とは/英霊との約束の場
政教分離/本来の意味
戦犯の名誉回復/彼らはもう犯罪者ではない
首相の靖国参拝/日本だけの特殊な足かせ
靖国問題の扇動者/朝日新聞と左翼