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第九条

世界に誇れる平和憲法の根拠とは、
【前文】
日本国民は、恒久の平和を念願し…
平和を愛する諸国民の
公正と信義に信頼して、
われらの安全と生存を
保持しようと決意した。

【第9条】
日本国民は、正義と秩序を基調とする
国際平和を誠実に希求し、
国権の発動たる戦争と、
武力による威嚇又は武力の行使は、
国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する。
前項の目的を達するため、
陸海空軍その他の戦力は、
これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない。

にあるといわれる。
本当にそんな素晴らしいものなのか。


●国防の盾と矛の、盾の役割しか許されぬ自衛隊であっても、その存在は確実に憲法9条には違反している。いや、ここは西部邁氏の言を借りれば、そもそも自衛隊に憲法9条が違反しているのだ。
 《小林よしのり
   「パール真論 ゴーマニズム宣言special 」》


●尖閣に行って中国の軍艦に向かって中国語で憲法9条を読み上げて、それで彼らが引いたら私は9条の威力を認める。
     《杉田水脈 チャンネル桜2016/6/18


●東條英機はその遺書に、第九条に対する的確な評価を下している。すなわち、「賢明であったと思う」と一応たたえた後で、「しかし世界全国家が武装を排除」したならともかく、日本だけが丸腰になるのは「泥棒がまだいるのに、警察をやめるようなものである」と書き残したのだ。
       《上坂冬子 産経新聞2005/7/21》
 (関連書籍「国会議員に読ませたい敗戦秘話」)


●現在この世界に、おためごかしのことをいう国はあっても、日本国憲法を尊重している外国人が、ただの一国も存在しないという冷厳な現実に目覚めなければいけない。

●日本国憲法を振りかざして何を言ってみたところで、国際社会の現実に通用するはずがない。

●憲法というものは本来、「議院は1院か2院か」・「予算の先議権はどこにあるのか」というような国家組織の基本に関わることを規定する法典であって、「平和を絶対護持する」とか「交戦権は行使しない」などという思想的なことを規定すべきものではないのだ。本来、世俗的・実務的な法典である。 

《江藤淳 「日本よ、何処へ行くのか」》(他著書「閉された言語空間 占領軍の検閲と戦後日本」)


●「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」のが戦後日本人の愚挙だということである。国際ルールが必要になるのは、ルール違反者に対する制裁行動が必要になるのは、諸国民の間に「公正と信義」が必ずしも十全に及んでいないからである。こんなことにもわからずに、その前文を受けて第九条で戦争放棄、戦力不保持、交戦権否認とやった。
      《西部邁 「マスメディアを撃て」》
       (他著書「大衆への反逆」)


日本がいくら戦争を放棄しても、戦争は日本を放棄してはいない。
       《宮家邦彦 諸君!2006/12月号》


わしは問いたい。日本の周囲に「平和を愛する諸国民」はいたか。
       《小林よしのり 正論2007/9月号》


●「国権の発動たる戦争(中略)…は、永久にこれを放棄する」という部分の英文を普通に訳せば、「国の主権としての戦争を放棄する」となろう。即ち、日本は通常の意味での主権国家ではないと述べているのである。日本は「主権」を放棄するというのである。
だが、日本文でそれは「国権の発動としての」としている。あたかも、この場合の「国権」とは、国の軍事的な力のみを指すかのような文言になっている。「偽装」の一例である。

●「平和主義」の理念だが、基本的には前文にある「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼し」を受けてのものであれば、「世界が平和である、という仮定のもとで武力を放棄する」と述べているわけであり、こうした一方的な想定による(しかも現実にはこの前提が崩れている)「平和主義」を、無条件で受け入れることは無謀なことであろう。
        《佐伯啓思 正論2008/3月号》


●日本という国は、自分さえ悪いことをしなければ他の国から悪いことはされないというフィクションを前提にして、戦後半世紀以上を過ごしてきた国である。

●国家目的によって主権が侵害され、それによって基本的人権を侵害された国民を助けるのに、憲法が邪魔になるということがあるはずがないだろう。  

《荒木和博 「私は金正日との闘いを止めない」》


●隣国を信じないわけじゃないないけど、信じていて潰れた国がどれだけあったか。
        《針谷大輔 週刊朝日2007/2/9》


●日本国憲法は、正しくは「平和主義」ではなく「無抵抗主義」と云うべきだろう。
          《中村粲 正論2007/7月号》


●相手国が侵略してくれば戦争状態になる。外国は日本国憲法に縛られない。
        《村田晃嗣 正論 2006/1月号》


●田中美知太郎の至言…「憲法でいくら平和を唱えてもそれで平和が確立する訳はない。ならば憲法に、台風は日本に来てはならないと記すだけで台風が防げようか」
      
《石原慎太郎 産経新聞2006/11/6》


●たしかに戦争状態は「深刻な人権侵害を引き起こす」。だからこそ、各国は軍隊を常備し、侵略の排除に努める。外国軍に侵略されれば、日本国憲法の人権保障は名実ともに瓦解する。  
     《潮匡人 「憲法九条は諸悪の根源」》
(他著書「護憲派メディアの何が気持ち悪いのか 」)


●九条の最大の問題は、やっかいな文章だということ。日本語能力の高い人が一回読んでも、よくわからない。何回読んでも、いろんな意味にとれる。この接続詞はどっちにかかっているのか、かかりかたによって意味が変わるなあと。10人読めば10種類の読み方ができる。

●これが問題なのだ。法律の条文というのは、あまり多様に解釈できないようにカチッと書く。
ところが九条というのはグチャグチャなのだ。だから安倍総理が集団的自衛権の解釈を変えるとか、いろいろ批判が出ているが、そもそも九条が悪いからこんな問題が起きてしまうのである。これでは政権によって解釈が変わってしまうことになるのは当然だ。

   《竹田恒泰 「虎ノ門ニュース2016/4/8」》



     



【憲法論議】
第9条
/世界が絶対に模倣しない条文
米国の押しつけ憲法/戦争をしている国が作った矛盾
護憲派に対して/聞く耳を持たない人々へ
他国の憲法/日本国憲法だけが平和を謳っているという欺瞞
集団的自衛権/世界に軽蔑されるエゴイズム国家・日本
自衛隊/世界に誇れる規律集団