賢者の説得力ホーム憲法論議米国の押しつけ

 

米国の押しつけ憲法

日本国憲法は、米国占領期に押しつけられた
ものだという。その正当性はいかに。


●日本国憲法は、よくいわれるような「平和憲法」でもなければ「不戦憲法」でもない。日本を非武装化し、交戦権を剥奪して、一種奇形な国家にとどめ置こうとする当時の連合国の政策意図を、”憲法”という形で固定化した文書に他ならない。(日本を完全に丸腰にしてしまった)
    《江藤淳 「日本よ、何処へ行くのか」
        他の著書「閉された言語空間」》


●軍政下に置かれることは戦争状態の継続にほかならないという国際法上の常識に立てば、真の終戦の日は1952年4月28日ということになる。

●ハーグ陸戦法規が軍政下における永続的立法行為を禁じているのは、軍政下の強制的立法行為では近代国民国家の法の正統性が担保できないからである。なおいえば、軍政下の「指令」は占領状態の終了とともに消滅することになっている。
       《井尻千男 産経新聞2006/4/28》


●そもそも、マッカーサーが草案を書き、それを審議する国会とてGHQによってパージされた日本人は除かれて、その限定の中で選出された議員によって構成されていたわけで、議事手続き的にも無効である。(逆バリの大政翼賛会)
     《西村真悟 「この日本をどうする」》


●「多くの米国人が銃の所持を、自衛のための自由権の一部と見なしている」とは、平たく言えば「武装は自由を守るための当然の権利」である、ということだ。

●よく考えて頂きたい。9条の内容は要するに「一切武装するな」ということだろう。その9条を「武装は自由を守るための当然の権利」と考えるアメリカ人たちが憲法に入れたのである。この意味するところは明白だ。即ち「悪意」である。「オレたちは武装する。おまえたちは丸腰でいろ」ということだ。
…自分たちが「当然の権利」と考えるものを、他人のために作った憲法に盛り込まないということは、どう贔屓目に見ても「善意」ではない。
《井沢元彦 「虚報の構造オオカミ少年の系譜」》


●マッカーサーは昭和25年のはじめ、朝鮮戦争の直前のころ、来日したアメリカの出版業者を迎えての昼食会の席上で、こう豪語しているという…「もしも将来、アメリカで私の銅像が建てられるようなことがあるとしたら、それは太平洋戦争における勝利のためではなく、また日本占領の成功のためでもなく、日本国憲法第九条を制定させたことによるであろう」(半藤一利「日本国憲法の二00日」)

●ところが、トルーマン大統領によって罷免された後の昭和26年5月5日に、米上院の軍事外交合同委員会の公聴会においてマッカーサーは突然、「戦争放棄は日本人の発案なり」と強調しだした。マッカーサーは後に「回想記」でも幣原発案説を繰り返している。

●これはマッカーサーの責任転嫁のためである。つまり、九条を発案し日本の非武装化を行っておきながら、朝鮮戦争の勃発にともない警察予備隊の設置を命じたのもマッカーサーであった。警察予備隊の設置は、九条の否定ないし空洞化につながるものである。そこでこの矛盾への批判をかわすべく、幣原発案説を唱え出したのではないかと思われる。
        《百地章 諸君!2007/3月号》



この日本国憲法を日本に勧めた国が、その後国際社会で最も多く戦い続けている。私たちは明らかに現実から乖離した憲法を戴いて暮らしている。
      《さかもと未明 正論 2005/11月号》


●9条は、単にGHQのGS(民政局)とG2(参謀第2部)の内部抗争の産物なのだ。
 ◇チャールズ・ケーディス大佐のいたGSは、
  リベラルというか「日本を完全に解体して軍隊
  を持たせない」という考えでやっていた。
 ◇一方、チャールズ・ウィロビー少将がいたG2
  は、最初から日本を反共産主義の砦として再軍
  備させるつもりだった。

●マッカーサー直属の幕僚であるウィロビーは、日本に軍隊を持たせるつもりだったが、米国務省がGSを作って「いや、日本の軍隊は解体しよう」と。つまり、もともとGHQ内でも意見が分かれていて、憲法9条はその妥協の産物でしかなかったわけだ。ポリシーがあって9条を作ったわけではない。
           《福田和也 「無礼講」》


●1953年に、ニクソン副大統領が来日して、「憲法九条はアメリカの間違いだった」と演説している。
      《櫻井よしこ 諸君!2009/6月号》


【憲法論議】

第9条
/世界が絶対に模倣しない条文
米国の押しつけ憲法/戦争をしている国が作った矛盾
護憲派に対して/聞く耳を持たない人々へ
他国の憲法/日本国憲法だけが平和を謳っているという欺瞞
集団的自衛権/世界に軽蔑されるエゴイズム国家・日本
自衛隊/世界に誇れる規律集団